2025/06/21 16:22

猫は「三日で恩を忘れる」と言いますが、「祟る」とも言います。

今回は「祟る」というのは大げさですが、まあ、そんなお話。

ないとう家ではずっと犬を飼っていたのですが「猫は飼ってはいけない」と言われていました。
理由は「お父さんが嫌いだから」。

なぜ嫌いになったか。

それはわたしが小さい頃。
よく犬や猫を拾ってくる子供でした。
ある日また猫を拾ってきたので、父がその猫の尻尾をつかんでクルクルっと振り回して、道路にビタン!と投げたそうです。
( わたしはこのことは見てないのか、まったく覚えていません )

これは虐待行為ですし、完全に父が悪い。
( 拾ってきたのはわたしですが )
この後、父は猫から仕返しをされます。

これを知った母が激怒。
「そんなことして!猫は執念深いんよ!!」
急いで見に行ったら猫の姿はなく。
「死んでなくてよかった・・・」と思ったそうです。

その日の夜。
 父は夜勤だったのでバイクで仕事に行こうとしていたそうです。
時は昭和40年代。
車庫はあったけど照明がなかったので、暗闇の中、手探りでバイクを出そうとしていた時。

「ニャー」

昼間の猫がバイクのシートに座っていて、鳴いたそうです。

自分がしたことへの罪悪感もあったんでしょうね。
総毛立つほど怖かったらしく。
それから猫が嫌いになったというお話。

以降、「犬はいいけど猫はダメ」というのが我が家のルールになっていました。

それが変わったのが「ないとうの不思議な話 6」に書いているペルシャ猫を預かったこと。
「いつ返すんか!」から「嫁に行く時は連れて行け」に変わり、最後はデレデレに・・・。

これと似たような話があって。
母の実家で飼っていた「たま」という三毛猫。
( これもわたしが拾った猫です )
やはりあまり猫が好きじゃなかったのか、実家に住んでいた叔父が「たまを捨てる」ということを話していたそうです。
その日の夜中、トイレに行くのに暗い中階段を降りていたら、階段の途中にたまがいて「ニャー」
びっくりした叔父は階段を踏み外して落ちたとか。
結局たまは捨てられることはありませんでした。

「猫は祟る」とまでは言いませんが、理不尽なことをされたらきっちり落とし前はつけに行く、ということでしょうかね。
やるな。